専門科目(整形外科・神経外科)

整形外科・神経外科

当院では、整形外科・神経外科(主に椎間板ヘルニア)の依頼手術および二次診療を行っています。

・先天性膝蓋骨内方脱臼

トイ・プードル、チワワ、ヨークシャーテリアおよびパピヨンなどの小型室内犬に先天性膝蓋骨内方脱臼は数多く発生します。時には大型犬や中型犬にも発生しますが、外方脱臼の方が発生は多いです。
症例の大半は、1歳齢以下であり、4~5ヶ月齢からびっこを引く、片足を時々挙げるなどの症状が起こります。
身体検査とX線検査によって、症状の以下分類が行われます。

○グレード1
通常びっこは見られず、指で触診することによって、膝蓋骨のゆるみが観察される。
膝蓋骨は脱臼させることができるが、放すと自然と元の位置に戻る。

○グレード2
歩行または駆け足時に、時折「スキップ」することがある。大腿骨の軽度の変形が認められる。膝関節を屈曲することで脱臼することがある。15°~30°の脛骨稜内方転移がある。

○グレード3
膝蓋骨は、ほぼ内方に脱臼したままであるが膝関節を伸ばしたままでの、手による整復が可能。しかし、膝関節を屈曲させると再び脱臼する。大腿四頭筋群の内方変位が認められる。通常大腿骨滑車は浅い。

○グレード4
膝蓋骨は常に脱臼したままで、膝関節を十分に伸ばすことができない為、後肢が常に曲がったままで、背弯姿勢で歩行する。膝関節周囲の軟部組織の異常および大腿骨、脛骨の変形が顕著である。

☆びっこなどの症状のある、未成熟犬や3才以下の若齢動物は外科的療法を実施した方が良いでしょう。
主にグレード2や3は手術の適応です。グレード4にまでなると手術もかなり難しくなり、特別な術式を用いなければなりません。
したがって先天性膝蓋骨脱臼の診断を下されたワンちゃんには、どんどん悪化する前に、お早めに手術をされることをおすすめします。

・両後肢の膝蓋骨脱臼 グレード3(柴犬、1才6ヵ月齢、♂)

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・右後肢の膝蓋骨内方脱臼 グレード3(トイ・プードル、7ヵ月齢、♂)

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・上腕骨遠位の骨折(肘関節骨折)
肘の関節の骨折は、難易度が高く、他院から紹介されるケースが多いです。
主なものは、上腕骨外側顆骨折、上腕骨内側顆骨折、上腕骨顆間骨折(T字骨折、Y字骨折)、モンテジア骨折などです。
当院ではCアームを用いて、ラグスクリュウ、キルシュナーピン、プレートで骨と関節を整復します。

・肘の粉砕骨折(上腕骨遠位端のY字骨折)(トイ・プードル、4ヵ月齢、♀)
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・橈尺骨骨折
トイ・プードル、チワワ、パピヨンなど小型室内犬は、非常に前肢の骨が細い為、ソファーなどから飛び降りた際に骨折することがよくあります。
また、ミニチュアピンシャーや、イタリアングレーハウンドなどの非常に活発な種類のワンちゃんもこの骨を骨折し易いです。
多くの症例の場合、手術は骨プレートとスクリューを用いて手術します。
また骨にプレートが乗らないような超小型犬の場合(1.5kg以下)、キルシュナーピンを用いて手術することもあります。

・LCP(最新型ロッキングプレート)を用いて整復した例
橈尺骨骨折の他院からの依頼(再骨折)(トイ・プードル、10ヵ月齢、♀)
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・特殊な奨励
若齢動物において、骨端枝の早期閉鎖による成長性変形は矯正骨切り術と創外固定までの強固な固定を併用した手術を行うことによって治療します。

・その他の骨折
・右足根関節の脱臼および骨折(猫、2才齢、♀)
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